言語発達Language development

言葉が発達する2つの必要条件

1. 生まれたときからの脳の機能

①耳が聞こえているか
②言っていることを認知して、理解しているか
③言葉を話すうえで発語能力(呼吸が調整できて、舌が回って発音ができるかということ。)

2.養育環境

人間の言葉の発達は、脳にプログラムされており、発達とともに引き出させていきます。
保護者・養育者・周囲の人々が発達にふさわしい関わり方をした積み重ねで、言葉を理解し、話せるようになります。
単語が出たら二語文→三語文・・・そして名詞、動詞、「て・に・を・は」等の助詞まで広げていきます。
幼稚園入園ことには、立派な日本語の文章を話せるようになります。

言葉の発達を妨げる三毒とは?

ご存知かと思いますが、子どもの脳は大人の脳とは違います。
3歳までに大人の脳の6~7割まで急激に発達したあと、10歳くらいに9割(ほぼ大人に近くなります)15歳までにかけて発達します。大脳の前頭前野という部分は、その後20歳くらいまでゆっくり発達していると言われています。
そんな成長過程の脳には、テレビ・ゲーム・DVD(ユーチューブ等)の機器での一方通行のコミュニケーションが言語発達の妨げになります。
3歳までの大切な時期は、機械的な遊びを避けて身体や指先を動かしたり、よく噛んで食べてしっかり寝て、周囲の人とコミュニケーションをとることが、言葉の発達にとても重要なのです。

どうしたら幼児期に語彙数を増やせるか?

日常会話では、単語と指さしやジェスチャーで十分コミュニケーションが成立します。子どもの言いたいことや考えていることを大人が推測することは、容易でしょう。幼児同士の会話でも、やさしい単純な言葉ばかりです。やはり、早い時期に絵本や物語の読み聞かせを通して文章に触れること、これがいかに重要であるかということです。

保護者様に心掛けて欲しいこと

誕生祝で絵本を頂くことがあるかと思います。
0歳から絵本の読み聞かせを始めて、2才までに毎日絵本の読み聞かせを習慣化し、3才~4才時期では単純な絵本はひとり読みができるように、長い文章は保護者が読み聞かせるようにすることを目標にします。
記憶の回路も形成されてきますから、読み聞かせの後に簡単な質問を2~3出すことも忘れずにお願いします。
幼児は何でも知りたがりやで、知的好奇心が旺盛です。なぜ?どうして?の質問には、その場で対応することが必要なのです。

幼児期にテレビで育てられた子は言語能力が伸びないって本当?

これは本当です。現代はテレビよりも手軽なユーチューブ(スマホやタブレット)が大きな要因になります。学力の土台の一つは、言語能力ですから、スマホやタブレット、テレビやDVDで過ごす時間が長くなると一方通行の受け身状態になり、言語能力は育まれにくくなります。学習が本格的になった小学校高学年頃、学力停滞の大きな原因にもなる可能性が高まります。
幼児期は、テレビ・DVD・ユーチューブ、タブレットを全部合わせても一日30分以内を心がけて、なるべく遠ざける習慣をつけることをおすすめします。

発語を引き出すにはどうしたらいいのでしょうか?

話さないお子さま=「話す必要がないと学習してしまっている」そういうケースがとても多いです。ご家庭で過ごしている間、お子さまがことばにしなくてもお子さまの要求をお母さまが察して対応していると、お子さまは言葉をつかわないままでも日常生活に支障なく育ちます。

たとえば水を飲みたいときにお子さまが「お水」というだけで、場合によってはコップを指さすだけで「お水が飲みたいのね、はいどうぞ」とお母さまが対応されていると、お子さまはいつまでも「お水をください」とおっしゃるようになりません。
ことばを通じてのコミュニケーションが必要な場面をどれだけお子さまに体験させられるかが、発語を引き出すために非常に重要です。

また、要求が通らない場合、泣いたり大きな声を出すお子さまもいらっしゃると思います。それも、「泣けば要求が通る」「大きな声を出せば要求が通る」と学習してしまっているケースが多いです。この場合も「まずは泣き止んでどうしたいのかを自分で伝える」「大きな声を出さずにことばで自分の気持ちを伝える」ようにしなければ要求を理解してもらえないということ、をお子さまが学ぶことで、泣いたり大きな声を出すことなくことばでコミュニケーションができるようになります。
保育スクールよつばのクローバーでは、毎日の保育の中でお子さまがことばで要求を伝えられるように、またことばでお返事ができるように、適切なことばがけでサポートをしながらお子さまの発語力を高めていきます。

推薦文

保育スクールよつばのクローバーで知育レッスンを担当させていただくようになってから、
15年が経ちました。よつばの生徒さんたちは、1歳児さんでも、レッスン開始前から全員がお席に座ってレッスンのはじまりを楽しみに待ってくださっています。
よつばのレッスンではお子さまたちの月齢標準のプラス1学年、幼稚園の年少さんレベルの内容で授業を行わせていただいております。
なぜこの内容で授業が行えるのか?それはよつばでは日常の中で非常にレベルの高い保育が行われているからです。お子さまたちが自分のことを自分でできるように導くご指導をされているために、手先を使うことが大変お上手かつ粘り強く最後まで取り組むことができるということも大きいですが、何よりもよつばのお子さまたちは「見るときに見る」「聞くときに聞く」「待つべき時に待つ」という一番重要な学びのルールが身についておられ、特にに指示を聞き取って理解する能力と、ことばを使ってコミュニケーションする能力が素晴らしく高いことがその要因となっています。
こんなに語彙とコミュニケーションの豊かなお子さまたちに、よつば以外でお会いすることはめったにありません。今までたくさんの卒業生さんたちを見送って参りましたが、どのお子さまも就園月齢になられてよつばを卒業される頃には入園されたばかりの頃とは別人のように自立し、素晴らしいコミュニケーション力をつけて旅立って行かれます。お子さまのことばやコミュニケーションに不安を感じておられる保護者さまがいらっしゃいましたら、ぜひ一度よつばにご相談なさってみてください。
ミセスサリヴァン代表
言水倫子